腎臓の病気が、小さい頃の古傷からくるって本当?~傷からみる全体性と経絡の存在2~
ブログ
【前回の振り返り】
「東洋医学には、身体の中に目に見えない
『経絡(けいらく)』というエネルギーを運ぶ
【線路のようなルート】があるとされています。
前回の患者さんの膝の痛みは、
運悪くインプラントを入れた
下顎の部分にそのルートが通っていた為、
流れが慢性的に滞ってしまっていたようです。
それはまるで、ビーバーが
川を せき止める為に作った巣のように、
そこでエネルギーがストップし、
その影響が一番弱かった
『膝』に現れていたのだと思います
実はこの現象、
経絡の知識だけでは説明がつきません。
施術の現場で 一体何が起きていたのか?
今回は、また異なる症例を挙げながら、
その詳しいメカニズムを解説いたします。
前回の内容全文はこちらから↓↓(クリックで移動します)
膝が痛いのに、原因は「アゴ」でした。~傷からみる全体性と経絡の存在1~
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
前回の症例を考察する前に、
もう一つのエピソードをご紹介します↓↓
-
【これほど固い腰は触れたことがない…】
遠方からいらした
60代の男性患者さん。
仕事柄、若い頃から
お酒を飲みすぎたことが祟り、
40代から腎臓を患っている方でした。
この5年ほどは、
年に1〜2回は腎臓の悪化で
入院を繰り返しているとのことでした。
ーーーーーーーーーー
うつぶせの状態で
腰(腎臓の後ろ側)に 触れた瞬間、
私は息をのみました。
左の腰が、
まるで「石」のように硬化していたのです。
数年前の症例ですが、
「これほど固い腰は触れたことがない…」
というくらい衝撃的な指の感覚は、
今でも鮮明に覚えています。
私:「腎臓が悪いのは、左側でしょうか?」
患者さん:「はい。左側はほとんど機能していないそうです。右側もよくないみたいですが…」
※お身体の状態によってはこれとは反対に、悪くなった側の腎臓をかばって健常な反対側の腰が張るケースもあります。
ーーーーーーーーーー
【生きた身体が語る「左右差」のメッセージ】
かつて法医学者の上野正彦先生は、
ベストセラーの『死体は語る』
という著書を 残されましたが、
私たち生きている人間の身体も同様に、
様々なメッセージを語りかけてくれます。
その大切なサインの一つが
「左右差」です。
私の臨床経験では、
お身体に明確な左右差がある場合には、
経絡上にも何らかの
異常が見つかることが殆どです。
経絡は、身体の真ん中(腹側と背中側)を
走る2本を除けば、
すべて左右対称に
1本ずつペアで走っています。
今回の様な場合は、
まず症状がある側の経絡を
入念に調べていくのですが、
この患者さんの「左耳」に、
ある異変を見つけました。
左耳だけが、
柔道やラグビーの選手に見られる
「耳介血腫(じかいけっしゅ=通称:柔道耳)」
のように変形していたのです。
ーーーーーーーーーー
私:「柔道や格闘技などをやられていたのですか?」
患者さん:「いえ、特にスポーツはやりませんでした」
私:「左耳だけ変形されていますが、これは…?」
患者さん:「あぁ、これ何でしょうね? 小さい頃からそうだったと思います」
怪我の経験がないのに、
片側の耳だけが餃子のように硬く変形している。
生まれつきなのか、 それとも「別の原因」か?
【足元の古傷と、耳と腎臓のつながり】
「耳」には、身体の側面を流れる
『胆経(たんけい)』という
経絡が通っています。
「耳」=「胆経」の異常を疑った私は、
患者さんの頭から足先まで、
左側の胆経のルートを
指先で追っていきました。
すると、足の外側、
外くるぶしから5cmほど上のあたりに、
大きな傷痕を見つけたのです。
私:「この傷痕はどうされたのですか?」
患者さん:「あぁ、それは私がまだハイハイをしていた頃、
ストーブ(あるいは囲炉裏)に触れて火傷したみたいです。
僕は全然覚えてないんですけど...」
その言葉を伺い、私はある仮説が浮かびました...
私は、その赤ちゃんの頃の
火傷痕をグッと左手で押さえながら、
右手で硬い左耳に触れてみました。
すると、
先ほどまで硬かった耳の張りが、
明らかに軽減したのです。
それを確認した後、
その足の傷痕を押さえたまま、
あの石のように固かった「左腰」
に触れてみました。
思わず声が出そうになりました。
嘘のように、腰の筋肉が柔らかくなったのです。
変化を体感してもらうため、
患者さんにも確認していただきました。
「傷痕を押していない状態」と
「傷痕を押した状態」で、
それぞれ腰の張り感や痛みを比べてもらうと……。
患者さん: 「えっ、全然違う! 先生、これ同じ力で押してますよね!?」
私:「もちろん、全く同じ力です」
その後、
傷痕の近くの胆経上にお灸を据えると、
左の腰が 最初から柔らかかった右腰と
まったく同じ様に感じられるほど
張り感が軽減し、
患者さんは
「身体がすごく軽くなった!」と
喜んでお帰りになりました。
ーーーーーーーーーー
左腰の状態が明らかに変化しましたが、
それが腎機能そのものの改善を
意味するわけではありません。
ですが、
腎臓が悪くなり入院する時は
いつも腰が凄く痛くてダルイ。
と仰られていたことから、
少なからず「腰と腎臓」に
相関性があると感じています。
【なぜ「赤ちゃんの頃の傷」が、何十年後にお身体を蝕むのか?】
私は患者さんに、
このメカニズムをこうお伝えしました。
『身体は全身で繋がっています。
赤ちゃんの頃の火傷の古傷が、
「経絡」という見えないルートをずっと上って
「耳」に達し、さらにそこから
別のルートを伝って
「腎臓」へ 影響を与えていたのだと考えられます』
東洋医学で見ると、
『胆経』は足の薬指から始まり、
足の外側、身体の側面を通り、
側頭部や耳の周りを巡って終わります。
一方で「耳」は、
身体の中心であり生命力の源である
『腎経(じんけい)』というルートとも
非常に深い関係があります。
つまり、【足の古傷(胆経の滞り)】が、
お酒の飲みすぎなどの
【生活習慣】と相まって、
耳を経由し、
最終的に 【腎臓】の不調とも
何らかの関連があった可能性があります。
※「耳が胆経と腎経を繋ぐ交差点になっている」
という事実は、「経絡とは何か?」を知る上で
大きな鍵になりますので、後ほど、ご紹介致します。
ーーーーーーーーーー
この症例でもう1つ重要なのは、
「傷はすぐに身体に影響を及ぼすとは限らない」
ということです。
むしろ年齢を重ねて
皮膚などが硬化してくることで、
数十年が経ってから
「組織の癒着(ゆちゃく)」が強まり、
忘れた頃に症状を現すことが多いのです。
【数10年前の古傷が、 離れた場所に思ってもみない症状を現す...】
東洋医学を度外視すれば
「皮膚が少し突っ張るだけ」
と思うかもしれません。
しかし前回のインプラント手術と同様に、
現在及び過去の傷などによる影響は
経絡の流れをせき止め、
お身体の深部にまで
深い不調を波及させる場合があると感じています。
ーーーーーーーーーー
施術の最後に、
ご自宅でもできる「せんねん灸」を使った
セルフメンテナンスをお伝えして終了しました。
(※現在は、身近にある“ある日常のモノ”を使って、もっと簡単に傷のケアができる方法をお伝えしています。
こちらも今後ご紹介しますね)
-
【神経やホルモンとも関係する?「経絡」の正体】
前回と今回の症例を通して、
「全身は、私たちが思っている以上に、
もっと直接的に繋がっている」
ということを感じて頂けたのではないでしょうか。
勿論、現代医学(西洋医学)の核である
「神経」や「ホルモン」も全身を巡り、
直接作用しています。
しかし臨床を重ねれば重ねるほど、
その神経やホルモンの働きさえも、
この「経絡」の流れに
大きく作用しているのではないか?
と感じざるを得ません。
では、現代医学の視点から見て、
この「経絡」の正体とは一体何なのか?
次回は、これら2つの症例をベースに
さらに一歩踏み込みます。
さらに、経絡を正すことで、
多くの症状を改善させるだけでなく、
病気の予防やアンチエイジングにまで
(エピジェネティクスや遺伝子修復回路)
直結していると考察している、
身体の「ある部分」についてご紹介します。
どうぞお楽しみに!
※当院はおひとりおひとりの施術を
ゆっくりと大切に診させて頂く為に、
一部屋におひとりずつの治療となっております。
施術者が男性になりますので、
18~45歳未満の女性の方は
ご遠慮頂いておりますことご了承下さいm(__)m
【お願い】 患者さんに集中したいので
施術中は電話を取らない事にしております。
最近、携帯電話からの営業の電話が多く
折り返しの電話が営業に繋がってしまう事が多い為
初めてのご予約の際は 必ず留守番電話に
一言で構いませんので 『予約希望』と
メッセージ頂けますと助かります。
その日のうちに
折り返しの電話を致しますので
お手数ですが宜しくお願い致します。
リラックスしたい時も、
検査しても原因が分からないような症状。
慢性的な症状で、
行くところがなくお困りの場合も、
はりきゅう ねことことり
にお気軽にご連絡下さい。


国道408号からすぐの、アクセスの良い場所です。
つくば市にお住いの70歳以上の方は、
8000円分の助成券で施術を受ける事が出来ます。
ご連絡頂ければ代理申請も行っておりますので、 ご気軽にご相談下さい。

治療院ベット↑↑
自己紹介↓↓ 深山陽(みやま よう)
【好きなもの】
・家族との時間 ・生きもの全般
【贅沢な時間】
・外で読書 ・出張先でのサウナ・露天風呂 ・海は何時間も見ていたい
【好きな漫画】
・バカボンド
【好きな映画】
・インターステラー ・湯が沸くほど熱い愛 ・クラウドアトラス
【好きな画家】
・熊谷守一
【尊敬する人】
・妻 ・関澤英高 ・河合隼夫
【好きな人】
・家族 ・甲本ヒロト ・三木茂夫
【鍼灸マッサージ師の良いところ】
・喜んで頂けて生活が出来ること ・人を介して自然と一体になれること ・生涯探求が出来ること
【座右の銘】
・我以外皆師 ・細部に神は宿る
【目標】
・患者さんがこれまでの人生を肯定出来るような治療がしたい ・自分の得た知識や技術を誰にでも使える形にしてお返ししたい
【若い鍼灸師さんへ】
・僕自身は「鍼灸真髄」で鍼灸の楽しさを、「長野潔先生の著書」で取穴の妙を、「弓と禅」で技と在り方を教えてもらいました。それ以外は患者さんと森羅万象を師とし、伝統や専門書に囚われず、一つの臨床から一つ、自分が何を学んだのかを振り返ってみて下さい。 (自分に絶望した時はヘッセのシッダールタがお勧めです(‘ω’))
【一言】
・反省ばかりの前半でした。全てを糧にして、目の前の人のお役に立てれば幸いです。


